自立プロジェクト

自立への道

人々がより良い生活を送ることができるようになるには、継続的な支援ではなく、村人自体に自立してもらうことです。

MMMの第3のプロセスは、村や学校のニーズに合ったプロジェクトを村人たちが自分たちの手で実施し、自走をしていくものです。

この自立プロジェクトでは、開発プロジェクトで調達した資金を用い、村や学校をより良くするためのプロジェクトを実施します。プロジェクトの内容は村ごとに異なり、開発プロジェクトだけの収益で実施するような小規模のものから、追加で村からお金を集め、新校舎を建設するなど様々あります。

自立プロジェクトの例

第1プロセスで新校舎を建築することで、教育設備が整い、年々子ども数が増加している上にさらに生徒数が増え、校舎が足りなくなります。その為、開発プロジェクトで蓄積したお金と合わせて、新たに村人たち自身でお金を自分たちで集め新校舎を建設します。

子ども達が主体性を持った支援に頼らない人間として成長するために、読書は重要な習慣です。読書の習慣を子どもたちに身につけてもらうために図書館活動を充実させる村もあります。

街から離れた村の道は、舗装されていないことが多く、雨季には車やバイクで移動できません。村人たちは自分たちの生活環境向上のために、道路を敷いたり、泥道に砂利を入れるなどして、子どもたちの通学や農作物の運搬がしやすいようにしています。

学校の校舎だけではなく、子ども達の健康管理も村人たち、そして先生たちは注目します。新しくトイレを設置したり、古いものの修理、そして清掃活動などをしています。

日本と異なり、ミャンマーの学校の職員室や校長先生の部屋は充実していません。先生たちがより質の高い教育を子供たちに提供できるように、先生たちへの配慮を村人たちは忘れません。

Man Sat Ku の例

イラワジ管区のKyon Pyawにある、Man Sat Kuという学校は2015年に、MMMに参加し、ARTICと協働して校舎を建設しました。その後、建設費の25%を受け取った村人たちは、10エーカーの土地を買い、稲作と豆栽培を始めました。その農業開発プロジェクトでは1年間に約40レック(日本円で約25万円)の売り上げがありました。

村人たちは話し合いの結果、子ども達の教育環境をさらに良くするために、まず初めの自立プロジェクトとして、学校のフェンスを設置することに決めました。その後もMan Sat Kuの村人たちは協力し合い、農業からの収益と、イベントを開催するなどして更にお金を集め、年々プロジェクトを進めていきました。学校の門の次は、新校舎建設、学校内のコンクリート舗装、道路に砂利入れ、そして図書館設立を次々に行い自分たちでできることを探し、少しずつ前に進んでいます。

第1プロセスの際には、学校は準中学校でしたが、現在は準高校に昇格し、今後高校に昇格申請の準備を進めています。村の人々は、人々の団結の力を実感し、村と学校をよりよくするための自助努力精神を発揮し始めています。