●自分よりほかの人のほうが大事

仏教の教えるところでは、自分のことを考えなければ考えないだけ苦しみから解放され、他者のことを考えれば考えるだけ幸せになれる。これが、最も本質的な大乗仏教の精神である。

そんなことは自分にはできない、と諦めてしまう人が多いに違いない。できなくて当たり前だ。これができなければ、仏教に入ったことにならないと言っているわけではない。発心することが大事なのである。それを到達目標にしようと決意することが大事なのである。それを実現するのは仏になるときであり、それはずっと先の話である。しかし、出発しなければ、そして正しい方向に向かって歩き始めなければ、目標に辿り着くこともない。「できないよ」、と逃げてはいけな い。お釈迦様は、われわれ人間に無理なことなど説いてはいないはずである。

福田洋一

 

※この文章チベット子どもは大谷大学教授の福田洋一先生にご寄稿頂いたものです。先生のご専門はチベット仏教哲学です。主にチベット仏教論理学を研究しておられ、東京で講読会も開催されています。本文は先生のブログ「チベットとコンピューターな日々」から転載させて頂いたもので、他にもためになる内容が盛りだくさんです。是非ご一読をお勧め致します。http://yfukuda.blog.so-net.ne.jp/

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