認定NPO法人れんげ国際ボランティア会
ご寄付
ARTICのインドでの活動は、日本政府(外務省)「日本NGO連携無償資金協力」による連携事業です。厳しい審査(資金の使途、活動の明確性、詳細な計画など)を経て実施されています。
世界最大の人口(約14億人)を擁し、多民族・多言語・多宗教が共存する巨大な民主主義国家です。憲法で定められた公用語はヒンディー語と英語のほか、22の指定言語があり、その多様性は世界でも突出しています。仏教発祥の地であり、古来より多様な文明と哲学が花開きました。その歴史的深みが現代のインドの文化と精神性に深く根付いています。近年は「グローバルサウス」のリーダーとして、世界的に見てIT産業の領域で目覚ましい発展を遂げており、国際社会での影響力を増しています。
ウッタルプラデシュ州アグラ市カルワリ地区は低所得者層が多く、自治体予算も乏しいため、学校施設の老朽化や不足が深刻です。これが学習意欲の低下を招き、さらなる貧困を招くという悪循環を生んでいます。本事業の目的は、この悪循環の根本的解消です。
小中学生合わせて350人ほどに対して教室は8部屋しかなく、面積も6×6ととても過密状態です。教員室や体育館、図書室はなく、教室によっては椅子机もなく、その場合は床に座って鞄を机代わりにして授業を受けています。このように老朽化も深刻な小中学校の建物を改修・増築し、施設・設備をリニューアルすることで、魅力的で良好な教育環境を創出します。
トイレにおいては、この人数に対して2棟、計6つしかない上に、故障していたり、水不足で使用できない場合があります。トイレの劣悪さと不足が登校意欲を阻喪させており、特に月経などが始まった成長期の女子生徒たちの欠席を助長しています。そのような背景から、児童生徒用トイレ、教職員トイレ、身障がい者用多目的トイレを増設。
インドは水不足問題は大変深刻で、貧困地域はより大きな影響を受けています。地下水自体の不足をはじめ、下水道の未整備により汚水が停滞し蚊が発生します。これが原因でマラリヤやデング熱などの被害がでています。また、地面に垂れ流しの汚水は地下に浸透し、限りある地下水を汚染しています。この汚染水を飲むことでの健康被害も報告されています。このような状況を改善するため、トイレから流れ出る汚染水を浄化し再利用する浄化槽を設置しました。浄化槽で浄化された水は経路を伝ってガーデニング用水として植物を育てるために使用されています。
汚染された飲料水ではなく、安心安全な飲み水を確保するため、雨水集水システムを導入。6~8月の雨期や冬前の小雨期に屋根に降る雨水をパイプで導水して複数の浄化槽で濾過した後、地下貯水槽に貯水し、飲料として使用します。持続可能なシステムとして、教師や生徒の保護者からも好評を得ています。
省エネのためのソーラーパネルの設置(寿命20年程度)電気の自給自足とまではいかないが、電気代の削減につながります。
児童生徒、教師、そして住民に対し、水と衛生に関する参加型ワークショップを開催。単に知識を教えるだけでなく、「自分たちの環境を自分たちで良くする」という意識を共有し学校や地域への愛校心・愛郷心と、衛生・自立意識の向上を図ります。英語とヒンズー語を用いて、何をしていかなければいけないのか、逆に何をしてはいけないのかということを伝えるための説明を作成。皆が認識し行動できるように見やすい場所に設置しています。
カルワリ地区では、依然として上水道の整備が十分でなく、特に女性が水汲みや運搬に多くの時間を費やされ、生活向上への大きな足枷となっています。また、下水設備が未整備のため、汚染水の滞留による衛生環境の悪化も深刻です。
地面を掘っただけの側溝が汚水滞留の原因となり、害虫発生や地下水汚染を招いています。現地で一般的なレンガ造の道路側溝およびコンクリートを使用して整備することで、衛生環境を改善します。
コミュニティセンタでの識字・職業教育を通じ、女性たちが収入を得る機会を創出。女性の社会的地位と生活環境の向上を間接的に目指します。
水と衛生に関する参加型ワークショップを継続的に開催し、住民の愛郷心、自立意識、環境と衛生への意識の向上を図ります。
ARTICのインドにおける活動は、現地のNGO組織 CURE(https://www.cure.org.in/)との強固なパートナーシップによって支えられています。
CUREは、私たちと同じ目的を分かち合う仲間です。貧困地区においては、特に英語が通じない場所が多く、外部の組織だけで活動を推進することは困難です。CUREとの共同活動は、プロジェクトの実行力と持続性を確かなものにしています。
これまで実施してきた日本NGO連携無償資金協力の活動報告をご覧いただけます。