ARTICスタッフ研修旅行

去年の暮れに、ARTICスタッフの研修旅行として、シャン州のタウンジーに行ってきました!本日は研修旅行の様子をレポート致します♪

研修旅行一日目、とは言っても本日は移動日です。朝5時にヤンゴンを出発しました。高速道路の道はまっすぐで整備されていますが、日本のようなサービスエリアは少ないので、ヤンゴンを離れてからは道端に車を止めて休憩。

長時間運転を担当してくれたゾーリンとへインには大感謝です!

道端で少し休憩

高速道路を降りてからは、イラワジ管区では見ることができない、山々が広がっていました!山を見ると日本を思い出すのは私だけでしょうか(*^-^*)

タウンジーの山々

約10時間かけて、ミャンマーの避暑地であるカローに到着!

タウンジーまでは遠いので、ここに一泊します。気温はぐんと下がり、日本の冬の初めのように寒かったです。イラワジ管区では早朝は少し冷え込みますが、ここまで寒くなることはないので、久しぶりの寒さに体が応えました。少し街歩きをすると、沢山のアボカドが売られていました!そう、シャン州はアボカドの名産地なのです。宿泊した宿にも立派なアボカドの木がありました(*^-^*)日本でも近頃アボカドが人気ですが、アボカドの木は見かけないですね。

アボカドの木

研修旅行二日目、現地NGOセダナーと合流し勉強会を行いました。当会のイラワジ管区での学校建設は、民間の建設会社に依頼し、村人たちは、建設委員会として建設の進行状況や不正防止などの業務を担当しています。セダナーは当会と同じように学校建設をしていますが、建設会社を使わず、村に住む大工さんを筆頭に労働者を集め、村人たちが協力して学校校舎を建設します。我々も来年度からはセダナーと同じ方法を用いて学校を建てるので、仕組みや運営方法などを学びに行きました。本来ならば、私も同行する予定でしたが、国境省からの村訪問の許可が間に合わず(ミャンマーでは地域によっては、外国人が村へ赴くのに、カウンターパート(担当の各省)から許可が必要です)、現地スタッフのホンギ、ゾーリン、タンボイ、へインがセダナースタッフと共に村の学校へ赴き見学、意見交換などを通して、次期プロジェクトに向け多くを学びを得ました

私はプロジェクトディレクターの平野と共に、近くにある孤児院を訪問しました。

平野さんと孤児院の子ども

親がいない子どもや、親はいるものの生活が厳しく孤児院で暮らす子どもたちなど27名が暮らしています。ここにいる子ども達は、学校の勉強だけではなく、将来、より多くのことに挑戦できるようにと日本語や英語、中国語、韓国語など多くの言語を学んでいます。当会の平野と私は、知識と同じように重要である『素直な心、誠実な心、諦めない心、挑戦する心』の必要性を話しました。子供たちが目標を持つこと、そしてその目標を達成するために必要な努力を最後まで諦めずに継続できるようになってくれることを願い、松下幸之助物語の本も寄付してきました。

 

研修旅行三日目、当会平野が22年前に建設し、現在は地球市民の会が運営する青少年育成センターの卒業生たちと交流し、現在当会でも行っている人材育成プログラム(HRDP)の真髄である『目に見えない開発』の姿を学びに行きました。『目に見えない開発』とは、学校を建てたり、本を寄付するだけではなく、『心の成長』に注目し、人々が自立をし、人生のあらゆる困難に立ち向い、困難を乗り越え、成長していける心構えを育成することを意味しています。青少年育成センターの卒業生約20名センターで学んだこと、今の生活に活きていること、現在行っていることなどを熱く語ってくれました。彼らはこのセンターでの毎日の生活を通し、人生において重要なことを学びました。彼らの話しを聞くと、彼らが様々な困難を乗り越え、目標に向かって試行錯誤しながら、成長していることを感じました。

教育と聞くと、多くの人は認知的(一般的には知能検査で測定できる能力:知識の習得や情報のコントロール、および推論に必要な脳ベースのスキル)と考える人が多くいますが、人が人生において幸せに、そして成功するために最も必要なのは非認知能(主に意欲、自信、忍耐、自立、自制、協調、共感などの私たちの心の部分である能力)であると私は考えています。言葉にするのはとても難しいですが、彼らは人生を歩んでいました。年を取るだけで大人になる人はいますが、彼らは本当の意味で成長の道をたどっています。試行錯誤しながら着実に一歩ずつ前へと。私も彼らのように、瞬間を生き、最終的には他者を巻き込んで、成長をし続けていきたいと感じました。

 

青少年育成センター
日本語での交流

研修旅行四日目は、タウンジーから少し離れて南インレー湖にあるパヤータウン僧院を訪れました。この僧院には学校が隣接しており、最大時には1300名程の生徒を受け入れていました。お坊さんと村人が、子ども達に教育を受けさせることができるようにと団結しています。毎朝子ども達は食事係、清掃係などと役割分担し、共同生活の中から助け合いの精神や責任感などを学んでいます。ここでも、普通の学校での勉強以外に様々な言語やパソコン等を学んでいる子ども達も沢山おり、将来日本の介護施設で働くために日本語を学んでいる学生も多くいました。

 

パヤータウンの様子

私はパヤータウン僧院のような場所は初めて訪れましたが、日本では見ることが少なくなった助け合いの精神、奉仕の心、慈悲の心が集結し社会全体の成長を促しているのだと感じました。ここに住む生徒達が今後どんな生活を送るかは人それぞれですが、彼らの生活の根本にあるのはこの僧院で学んだことであり、それが彼らの心の成長を支え、自立の道へと繋がっているのだと思います。ここで学んだことは、当会が行っている先生達への人材育成プログラム(HRDP)にとっても非常に重要なことです。一人でも多くの先生がこのHRDPを通し、心を成長させ、それをまた子どもたちに伝授していく、そうするとミャンマーの人々の全体の心が成長し、必然的にこの国は良くなっていく、と信じ、研修に取り組んで行きたいと思います。

お坊さんとスタッフ

私は普段、イラワジ管区であちこちの学校に行きますが、ヤンゴン以外の場所に行くのは初めてで、ミャンマーの新たな一面が観れて、とても勉強になりました。

 

インレー湖の様子

この事業は日本財団・Toothfairyからの助成金と皆さまからのご寄付で実施しています。今後とも現場からのご報告をさせて頂きますので、温かいご支援をどうぞよろしくお願い致します。

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